施設の概要とそこで働く人々について

介護老人保健施設とは、医療管理の下自宅生活に戻る事を目的とした、回復期のリハビリが受けられる、65歳以上の要介護状態の高齢者を対象とした施設である。
医療法人や社会福祉法人などが運営していることも多い。
介護職員による入浴・食事・排泄等の身体介護、医師や看護師による医療措置が行われ、リハビリを行うための理学療法士や作業療法士等が常駐しているというのが一般的だ。
掃除・洗濯・買い物・レクレーション等の生活援助サービスを提供する所は少ないようだ。
いわゆる身体の回復を図るためのサービスが中心となる。
要介護度1以上の65歳以上の高齢者で病状が安定していることが条件で、他には長期の入院治療の必要がないことなど、施設ごとに違いがある。
そして、3ヶ月ごとに退所もしくは入所継続の判定が行なわれる。
居室・浴室・トイレ等の共同設備、食堂・共同リビング兼用の共同生活室、機能訓練室、診療室などがあり、居室内にはトイレ・キッチンがないことが多い。
多床室・個室・ユニット型等に分類され、多くは多床室である。

ここで働く人々の仕事内容をいくつかご紹介しよう。
介護福祉士には日常的なケアと他専門職と協働して行う専門的ケアがあり、老人保健施設で働く職種の中でもっとも人数を必要とする。
移動・食事・清潔等日常的ケアを提供する仕事である。
利用者がその人らしく地域で暮らしていくため必要な社会的サポートが目的で、入所者の受け入れ、日常的な相談、入所者家族からの相談を受けるなどのサポートをするのは介護支援専門員、いわゆるケアマネージャーである。
他職種と違い、他の医療・福祉系資格を持っている人だけが資格試験に合格してなることが可能な専門職だ。
老人保健施設は他多数の職種で成り立つ施設となる。